劇場に亀裂がはいって酸素が抜けてる?ような息苦しさ〜映画「ゼログラビティ」

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やっぱり映画ってすごいな。暗転の劇場空間のどこかに亀裂がはいっていて、酸素が本当に減ってしまっているんじゃないか?と思うほど。宇宙空間にいる息苦しさが伝わってくる映画でした。

特にオープニングの長回しシーンは、圧巻です。

ゼログラビティ

 

全90分間、宇宙を漂う映画なのですが、映画を観終えた瞬間に無重力状態から重力がもどってきて、体が鉛のような重さを感じてしまう。こんな映画「体験」ははじめて。

この映画でなによりもすごいのは、CGやストーリーではなくて、サンドラ・ブロックの演技。

落語家が話術や芸で空間からありとあらゆるものを取り出してしまうように、一流の俳優は行ったことも、見えるはずのない宇宙空間の景色をその場に作り出してしまうんですね。彼女が醸し出した臨場感をCGで作り上げたと言ってもいいと思う。

これだけCGのリアリティが極まった時代、映画の没入感を作るのはやはり役者の力なのだと思います。
その意味で映画上映中に一歩も宇宙空間から現実空間に戻ることができなかったのは、役者の集中力と力量あってのこと。一流の役者というのはこういうことができるのか!と脱帽させられます。


映画『ゼロ・グラビティ』驚きのメイキング映像 – YouTube

本当なら劇場で観る映画ですが、できる限り大きめの映像と音声で真夜中に部屋を暗くしてお楽しみください。
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