ブルータスの特集「せつない気持ち」また、やられました。
忘れかけた頃に、ツボにハマるタイトルでやってくるんですよ。ブルータス。
子供のころからこの言葉というか、この言葉にならない「せつない」この感情がずっと気になっていて、いま思えば「せつない」人生だったのかも。
「せつない気持ち。」で一冊なんて!
まず、「せつない」ってなんだろうか?って自問する前に。この特集を手にとったときの感想。
「”せつない”でもいいんだ。」
気持ちのどこかに「せつない」ことを隠そうとする自分がいて、その言葉にならない感情が整理できないまま、誰かと会ったりすることにどこか罪悪感みたいなものを感じたり。
人前で「せつなくしてはいけない」(笑)という、無意識のお作法というか安全弁が働いていたのだと思います。
そこに、この堂々たる明朝の文字。「せつない気持ち。」
むしろ、「せつない」こそ日本人の本性!と言いきらんばかりの、心強い論者のおことば。
これで一冊の本を考えた編集者もすごいし、人選もなかなかいい。
「せつない」ってなんだろう。
じゃあ、「せつない」って自分にとってなんだろう?
「さみしい」「かなしい」とも違う。
「せつなさ」は大切にしたい感情。そっと静かな時間の中に置いておきたい。
どちらかというと「愛おしい」気持ちに近い。
時折押し寄せる、やるせない気持ちや、不思議と沸き起こる前向きな感情の間にあって、そのどれとも言えない。
押し寄せる波のどの部分を波と言えないように。
思えば、この言葉を強く意識させられたのは、小室哲哉さんの「恋しさと、せつなさと、力強さと」という曲。
この曲に出会った時に、「これこそ、日本人(もしくは自分)の心に響くワードではないか?!」とそのマーケティング的なタイトルに感心した記憶があります。
この3つの要素が含まれているものって、すごく好きなんですね。個人的に。
ブルータスの特集くらい、「ドキッ」とさせられました。
眠くなったので、また続き書きます。