かっこよすぎて、涙が止まらなくなった映画を生まれて初めて観た。
前作のダークナイトで、強烈な存在感を放った、敵役ジョーカー。初代のジャックニコルソンを完全に超えたばかりでなく、映画全体にその印象を残した俳優ヒースレジャー亡きあと、その喪失感とも言える作品の穴をどうやって埋めるのか?
その敵役の存在も今回は見所。ジョーカーの狂気とは、また異質で重厚な新たな敵役にめぐまれ、バットマンの内面の葛藤や存在意義により深みを与える。まさに、バットマンシリーズの真骨頂とも言うべき、暗い(ダークな)ヒーロー像のイメージを、ビギンズから始まったクリストファー・ノーラン作品、3部作を通じてみごとに結実。
「夜明け前が一番暗い」という前作の台詞を引き継ぎ、新たな未来すらも予感させるライズ。終わりにして夜明けという、まさに、「伝説が、壮絶に、終わる。」というコピーに偽りなしの良作。
アンハサウェイ演じるキャットウーマンの悪女ぶりや、ロビンの誕生を予感させるサイドキック達の存在感も、ジョーカーにすべてを奪われた前作と違い、今回は一人一人が粒を揃えて映画を盛り上げている。
バットマンというと、やはりアメコミイメージが強すぎて、子ども向け作品と思えてしまうけど、バットマンで育った子ども達が、妙齢になったいま、ターゲットをうまくあわせた感がすばらしい。ぐっと大人な仕上がりになっている。
今作はぜひIMAXシアターで観ることをおすすめします。まさに夜明け前からのぼる光のグラデーションを山頂から眺めるようなIMAXならではのスケール感と密度感をぜひ堪能してください。
前作同様2時間30分が30分ほどの体感で、全くだれることなく一気に楽しめます。
ぜひ、すぐにでも!映画館でご覧ください!僕ももう一度観たい。