「もし、人の見ている夢を覗き込むことができたら。」
そんなまさに夢のような技術が開発されたら人はそこに何を思い、何を手に入れようとするか?夢と現実がテーマの映画。
人の夢を覗き込んでみたいものだけど、自分の夢の世界まで、誰かがはいってきて文句言われたらたまらない。まさにこの映画はそのたまらない世界。見られていると思うと、なんだか夢でも落ち着かない。
逆に見られていることを意識して、それを楽しむ余裕こそが、未来の夢リテラシーなのかもしれない・・。なんて。
劇中に「夢に逃げ込む」。というくだりがあるんだけど、たしかに、現実にちょっと疲れたときに「いい夢みながら寝たい」と思う気持ちと同じで、その意味では夢は人にとって残された最後の聖域なのかもしれない。
夢を悪用する。とか、夢を共有するとか。「夢」というテーマで考えると不思議だけど、こうやって、カフェで珈琲飲みながら、指先でつぶやくように書いている言葉を、どこか遠くで見ている人がいると思うと、なんだかインターネットの世界にも共通点がある気がする。
思えば、キーボードをうつ指先の力って、ティッシュをつまむ程度のほんのわずかな力。そんなエネルギーで多くの人に情報を伝えることができる時代ってだけでもすごい。
そのうち、書くこともせず、声も発せず、少しの意識で伝わる時代も来るだろうけど、きっとそんな時代ならパプリカの世界ももっとリアルに感じるんだろうと思う。
いや、すでにそこまで来ているのかな。
おまけ・・「夢見ている犬」