フラガール

フラガール

遅ればせながら、号泣。

あの常磐ハワイアンセンターを舞台にした・・・と、つい「あの」と言ってしまいがちな、微妙に大きくずれた感のあるネーミング。子供の頃よく冗談で「ハワイ行こうか?常磐ハワイアンセンターに」とか自嘲気味に言ってました。

とはいえ、閉園する地方のテーマパークが多いなか、今でも名前を変えて実存する希有な名所。この映画を観ると間違いなく、彼の地に行ってみたくなります。

100年続いた男くさい炭坑の街に突然フラダンスを売り物にしたハワイのテーマパークなんて、当時にしてみたら相当な抵抗感があったはず。そんな時代や社会的背景を背負いつつ、変化をおそれず夢を信じて志をつらぬこうとする、ダンサーや街の人の物語。

いつの時代も時代の流れに翻弄されて、長く培われてきたものが台無しになってしまうような瞬間が人にも社会にも訪れてしまうもの。そんな時こそ実はチャンスなのでしょうね。この映画に教わった気がします。

変わる怖さというのは、今までの自分(の経験やキャリアを含めて)がなくなってしまうような怖さでもあり、でも同時に失ってしまうものがいったい何なのか、そしてほんとうにそれが大切なものなのかどうか、実はよく知る機会でもあって、その機会を受け入れて味方にする人が、いつの時代も強く生きていけるのかもしれません。

なんて、観ている最中はそんな難しいことを考えずに単純に泣いて笑って楽しめる映画です。

ただ、見終わった後、なんだか今の時代にも通じている気がして、じんわりと考えさせられました。

そうそう、蒼井優ちゃん。花とアリスで彼女の踊りを見ていたので、フラの見せ場も期待通りすごくよかった。
彼女に限らずフラガールズの踊りのシーンはほんとうによかったです。

もうとっくに観ている人も多いと思いますが、まだな人はぜひ!

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