高円寺らしい(中野的?)な異空間カフェ。
「見学ご自由に」と書いてあるカフェもはじめて。
偶然遭遇した場所だけに、入らないわけにいかない。
店内は焦茶と白のツートンでまとめられた清潔感ある昭和レトロ風味な内装。
過去にこの耳を通過したことのないジャンルの音楽が流れている。
明るい店内なのに目がなれるまで時間がかかる。自分がどこにいるのか脳が処理するのに時間がかかってしまうようだ。
樹海のように方向感覚を無くしてしまった気分。
冷静になって店内を見渡すと、壁から天井にかけてショーケンの顔が並んでいる。
また、処理に時間のかかる情報がディスプレイされている。
(ここはカフェだ。いやカフェなはずだ。とコンパス片手に現在地を確かめる登山者のようにいいきかせる自分)
すると、「飲食されますか?」
とTシャツを着た感じのいい店の人らしきお兄さんが声をかけてきた。
カフェで「飲食されますか?」と聞かれたのもはじめて。
有無もなく「はい」と条件反射的に応えてしまう。このあたり小市民。
すこし怖かったのかもしれない正直。(今おもえば)
そんな風に聞かれるわけは、店内の一角にレンタルボックスがあって、そこの商品を眺めるだけでも入店できるかららしい。(ということに気付くのにも時間がかかったが)
その一角には地元のアーティストがジャンルに捕われない不思議なものをならべて売っている。
まるでデザインフェスタのジオラマを眺めているよう。説明のしようのない商品郡。
妙にしんみりしながら普通に美味しくて値段も安いコーヒーを飲んでお店を後にする。
当然おすすめ。