映画「雨あがる」

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正直見終えた時は、ピンとこなかったのですが、よくよく思い返すとじわじわと来る映画でした。

故・黒澤明監督が山本周五郎の短編をもとに書いた遺稿を、黒澤組のスタッフたちが映画化。剣の達人でありながら人の良さが災いし、思うように仕官になれない浪人をユーモラスに描く。堅苦しくなく、見終わった後に爽快な気分になれる良質の時代劇。お人好しの浪人を寺尾聰が好演。宮崎美子、三船史郎、吉岡秀隆、原田美枝子、仲代達矢共演。享保の時代。浪人の三沢伊兵衛とその妻は、長雨のため安宿に居を構えた。ある日、若侍の諍いを難なく仲裁した三沢は、通りかかった藩主・永井和泉守に見そめられ城に招かれる。三沢が剣豪であることを知った和泉守は、彼を藩の剣術指南番に迎えようとするが…。

引用元:解説・あらすじ – 雨あがる – 作品 – Yahoo!映画

生来の人の良さというか、無欲さ故、お侍稼業に嫌気がさして脱藩し流浪人となる主人公。
それを支える妻。その二人が長雨で足止めをくらうところからストーリーははじまる。

ネタバレしないように書くと、(いや若干ネタに降りかかってます。)通りかかった藩主にその剣の腕前に見初めれるも、その藩の師範代として迎え入れるための御前試合に、ある理由で藩主を怒らせてしまう。

この映画で、もっとも印象に残ったその時のセリフ

「勝った者の優しい言葉は負けた者の心を傷つける」

この映画の全編として通底するテーマが「優しさ」や「おもいやり」 そして優しさは人にどんな変化をもたらすか?

藩主や、敵対する道場主、旅人、そして寄り添う妻。様々な立場の視点から、この主人公の振る舞いに触れ変化していく様を見るのが、この映画のもうひとつの観方だと思ってはじめて、面白く見終えることができます。

そして、それはファンタジックなほのぼのとする変化ばかりでないことが、上のセリフにも現れています。

映画のキャストや演技、その他、粗も多く、作品としては多くの人が次第点をつけていますが、「優しさ」や「おもいやり」が失われつつある現代において、この映画を通じて伝えたかったことは、誰もに響くメッセージになっていたのではないかと思います。

その意味では、彼が振りおろしていた刀は、詩的に言えば「優しさ」だったのだと思います。そして、それこそが「強さ」ということなんでしょうね。

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