ソーシャルメディアで「きずな」の強さ弱さを学ぶ

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気持ちのいい秋晴れの週末。ちょうど第一期の「きずな未来塾」も9月末の金曜日で終了し、翌日の土曜日に同じ塾の場所で打ち合わせ。と思って行ったら一週間間違えていて誰もいず。
せっかくなので、屋上に上ってこれまでを振り返りながらのんびり週末を過ごしていました。

きずな未来塾一期終了

3月11日以降、「自分にできること」の模索を始め、一人でも多くの人の情報格差を埋めようと、ソーシャルメディアのエキスパート養成塾の開塾を思いつき半年。 手弁当で手伝ってくれた多くのスタッフと3ヶ月通ってくれた塾生、そして講師の方々に支えられて無事に一期終了しました。関係各位みなさん、本当にありがとうございました。

早速第2期の準備も始めているのですが、塾とのりしろをつけて、急遽10月より社会起業家育成事業のソーシャルルメディアクラスが始まり、息継ぎなしで4ヶ月目に突入です。

今月は基金訓練なので、6時間のクラスを8日間でソーシャルメディア、プレゼンテーションをワークショップ形式で学んでいきます。

なぜ、ソーシャルメディアを学ぶのか?

そんな多くの受講生の方はソーシャルメディア未体験状態です。どうやって、ソーシャルメディアの魅力を伝えるか、あの手この手で毎回工夫をこらしていますが、どの授業でもはじめにお伝えしている事はスキルやノウハウを学ぶだけではなくて、ソーシャルメディアという教材を通じて、人とのつながりや縁を強固にする「信頼」という関係を「個」としてどうやって築いていくか? という「問い」に向き合う事です。

ソーシャルメディアで学ぶ事は、ネットの作法にとどまらず、実際の人間関係や人と人のあり方や向き合い方。ひいては自分との向き合い方を学ぶためにあるのだと思います。

ソーシャルメディアで「きずな」を学ぶ

「つながり」や「共感」に対して何を重んじるか。
人によっては、沢山の友達がいることが大切かもしれませんし、家族や恋人との関係性を重視することもかもしれません。

前者が多くの人と軽やかにつながる「弱いきずな」とすれば、後者は「強いきずな」といえます。「弱いきずな」から得られる、新鮮で未知な情報体験も貴重ですし、後者から得られる精神的な安心感も大切です。

どちらが良い悪いではなく、両方の良いところ、悪いところから、「きずな」や「つながり」を学び直す事。そして、その二つの「きずな」を混同しないことが大切です。

このことは「釣り」に似ています。

きずなの強さや弱さを途切れない様に引き寄せるために、竿を柔軟にしならせながら、本人も倒れない様に体の軸をしっかり固定すること。

関係性の強さ弱さを見極めながら、振る舞い方を学ぶことがソーシャルメディアから学ぶ事にも通じている気がします。

「釣りたい」からといって、強く引っ張るだけで魚の都合を無視しては魚も傷ついてしまいますし、きっと自分の竿も折れてしまいます。逆にこわごわとたるませているだけでは、せっかく食いついてくれた魚も気づかずに逃がしてしまうでしょう。

「魚との信頼関係」と呼べるほど、「釣り」を熟知しているわけではありませんが、沢山の釣果に恵まれる人は、きっと魚との信頼関係も深いのかもしれません。

「強いきずな」と「弱いきずな」

人間関係が可視化されてしまうソーシャルメディア。こうした強さや弱さが同じ線上に並んでしまう事で、その振る舞い方に戸惑う事が多くあります。

ソーシャルメディア疲れを感じてしまうことがあるとすれば、そうした強弱のディテールに対する配慮が調整できないことでしょう。その点Facebookのハイライト機能は強い関係と弱い関係をうまくチューニングして表示しています。(詳しい説明ははしょってしまいますが)

こうしたアルゴリズムを搭載していることもfacebookが支持されている理由ですし、ソーシャルメディアが人間関係の「きずな」を理解しようと進化し始めている興味深い点とも言えます。

とはいえ、ソーシャルメディアのおかげで見違えて人間関係が良くなった。という話は実のところあまり多く聞きません。

でも、それでホッとしている部分もあります。ソーシャルメディアを教える立場でこうした感想もあれですが、今私たちの社会が強く文化的にも経済的に成長していくために、私たちの個のあり方やつながり方を学び直し、「共感」の仕方、助け合う力をどのように作用させるか?を一人一人が自分なりに気づくことで学び合っているのだと思います。

まだできそこないのソーシャルメディアだからこそ、疲れもするのですが、そこからの学びも多くあるのです。

そして、そこから得たヒントが次の時代の新しい社会のあり方や、これからの鈍成長の日本の新たな進路を見つけて行くような気がします。

まずは、ひとりでも多くの人に興味をもってもらいたいですし、ぜひ、顔と顔をあわせて、「ソーシャルメディア」をテーマに色々な議論をぶつけていきたいと思います。

授業でも半分くらいは「対話」です。表現し発信することで、自らも気づく事が深い学びにつながります。正解も不正解もないですし、「わからない」ことがとても大切です。

「いまひとつソーシャルメディアの意味」がわからない。という感想をお持ちの方がいたら、ぜひ一緒に、そのことについて考えてみましょう。11月以降もワークショップ随時開催予定です。

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