ビフォア・サンライズ 、ビフォア・サンセット

なんて素敵な映画なんだろう。列車で出会った二人が過ごした甘くて切ないウィーンの一夜(ビフォア・サンライズ)。それから9年後の再会(ビフォア・サンセット)の独立した二部作。

どちらの作品も、ヨーロッパの街並みに溶けこむような二人の会話だけで進行する。

たった二日の出来事に、忘れることのできない恋愛の縮図のようなものが詰まっていて、それは、この二人の出来事でもありながら、観ている人の体験にもどこかで通じている。

二人を眺めていると、自然に笑みがこぼれて、そして、本当の涙はでないのに、嬉しさも悲しさも全部詰め込んだような涙が流れてくる。

映画の可能性って。本当にすごい。10年経った二人の表情もその間に背負ってきたものも、そしてその変わらぬ想いもこんな風に同じ役者で描ける映画って他にはないんじゃないかな。

映画を観終えた後、オリジナル劇場予告を見直すと、10年前と本編のフラッシュバックが流れてきて、その年月になんだか胸がぎゅっと締めつけられる。

もし、30年後くらいにも続編が出るのだとしたら、歌舞伎の「ぢいさんばあさん」のような老後が描かれていて欲しい。

もう、何度も観たくなる映画。間違い全くなくオススメ。

Amazon.co.jp: ビフォア・サンライズ 恋人までの距離.

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