最高の人生の見つけ方

“最高の人生の見つけ方 [DVD]” (ロブ・ライナー)

いい映画。機内で少し観ていたのですが、ちゃんと観たかったので改めてみました。

ハリウッド映画典型なバディーフィルム(故伊丹十三監督が“「大病人」日記” で書いていたのですが、性格の相反する二人が、ひょんなことから運命を共にし、困難を乗り越えながら絆を深めるという筋)で、思えばテーマも「大病人」と重なるところがあり、書籍を読み直そうと捜したのですがみつからず。

ストーリーは余命を前にした境遇の全く違う二人が、人生にやり残したことを実現するために旅に出る。というシンプルなものだけど、表に流れる愉しくおかしいエピソードと、その裏に流れる「最高の人生って一体なんだろう?」という文脈がうまく絡まりあって、観ている時間を感じさせないほどテンポよく、そのくせ見終わったあとの余韻にずっとひたっていたくなるような情緒的な世界観も魅力的でした。

死というシリアスな場面を前にしても、ちょっとシニカルでブラックなジョークが言えるアメリカ人ってやっぱりすごいなぁと、変なところ関心してしまったのですが、交わされている言葉と、その間を流れる文脈をくみ取ってはじめて笑えたり、泣けたりするユーモアやペーソス(ってなんだか死語っぽい)がこの手の映画の醍醐味ですね。

あと、名優の体当たりな競演も見事。随所笑わせてくれます。

この映画、両方の立ち位置からストーリーを順番に追体験しながら二度三度観ても面白いかも。

泣いて笑って、ちょっと暖かな気持ちになれる映画。年末年始、ぜひ観たい映画リストに加えてみてください!

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