つまるところ「ロハス」って何?という安直な疑問から読み始めたのですが、何気なく読んでみると思っていたよりも分析的で理系な展開に意外性もあって面白く読んでしまいました。
難しい言葉が多すぎて理解しづらいところも多々あり、軽くオススメはできませんが、「現代の社会は間違っている!あなたもそうだ!」とヒステリックに言われてしまうのではないか?とついこの手のキーワードを敬遠してしまいそうな人にとっては、大学の授業を一番後ろの席で聴いているような感覚で小難しい分、距離感をもってつまみ読めるので抵抗感が少ないかもしれません。
深読みかもしれませんが、難しいことをわかったふりをしないで、難しい言葉には、嘘が隠れているかもしれないから、疑いなさい。と伝えるためにわざとスノッブな書き方をしているのではないか?と思うところも。つまり直感的にピンとこないことは、ロハスだって疑いなさい・・・と。
やはりシンプルなところに答えは宿っていて、しかもそれは本の中にあるのではなくて、自分自身の中にあるんでしょうね。それを気づかせてくれる意味では、とても深い本だったような気がします。
ロハスはともかく、たしかに今の社会のあり方や自分自身のライフスタイル、ワークスタイルを見つめなおす時期にあると思います。
逆にこれまであまりにも、自分のらしさ?「スタイル」に無関心すぎたのかもしれませんね。これだけ情報にあふれ多様な価値観に触れる機会が増えると、「果たして今のままの自分や社会でいいのだろうか?」って思うことは自然で。僕自身もその問題意識を常に抱いているほうです。
でも大切なことは、ゆっくり自分のペースでそれを考えること。答えを求めて誰かのレールに乗ってしまいたくなるけど、遠回りでも自分自身の自分らしい「スタイル」と「ペース」を模索し見出すことのほうが重要に思えます。
自分の感覚と行動を通じて判断していくこと。情報だって食だって、とりあえずは受け入れてみるけど、自分の直感が何を感じるか?そのリアリティーを常に問いかけることが大切だと思います。
もちろん正しい判断なんて、なかなかできるものではないのですが、頭の中でそれをやろうとしないで、ブログや日記やパートナーにでもいいので、感じていることを吐き出すことで、より自分の答えに近づくと思います。
僕もこうやって書きながら、いつも「ほんとかなぁ??」と自分を疑いながら書いていますから。でも書くと、自分のなかの嘘も、自分の中のホントも整理されてあぶりでてくる気がするんですよね。
自分のペースでゆったり優しく考え、自分らしい考え方を見つけること。これぞロハスの思考と読む。いかに。