国立新美術館の第12回 文化庁メディア芸術祭に行ってきました。
実は、一周して全体的にピンと来るモノがなく、一旦会場を出て、美術館館内でやっている他の展示や「書道展」を観ていたのですが、意味や技術を追わずに先入観をなくして眺めていたら、そのすごさを感じる作品が多くあって、その感覚でもう一度あらためて再挑戦。
そうしたら、意外に面白いものが多く楽しめました。
つい、テクノロジーを先読みしてしまう癖があって、純粋に楽しめないところがあったのですが、そうした先入観を無くして楽しめる作品はアートとしても面白いですね。
逆に、技術や仕組みを理解しないと楽しめない作品というのは、こうしたメディアアートやテクノロジーアートとしてみたときに、やはり感じるものが少ないのかもしれません。
アートに限らず、ITやパソコンでも同じことが言えるなぁと、少し自己反省。
左)実際の都市を緑化したらこうなる。というCGアート作品
フェイクであっても、こうなったらいいなぁという願望が強く印象づけられるので、アートが現実を変えるきっかけになるのかもしれない。と思った作品。
中)実際の時間通り、木材で作っていく巨大なデジタル時計
テクノロジーを逆転させて、アナログな力業でデジタルを表現した作品は、他にもあったのですが、やはり観ていてわかりやすく膝を打ちました。
右)アート部門の大賞作「Oups!」
投影される自分の映像にあわせて、インタラクティブにアニメーションが貼り付くだけの作品なのですが、誰が観ても思わず笑顔になってしまうコミカルな動きやシチュエーションはインタラクティブアートの楽しさをわかりやすく体感させてくれます。こんな、「おっ!」と思わず反応してしまった後に「技術ってどんな風になっているのだろう?」と思わせる順番が大切です。