この手のドラマ、観たらはまるのが怖い。と思っても観てしまう。あと、シーズン1とか2とかやめてほしい。
やめられないじゃないか!!
まだLOSTも全部見切れてないのに、HEROES。一気観してしまいました。
昔深夜番組でNIGHT HEADという飯田譲治さん原作のドラマが好きで観ていたのですが、誰もがあこがれるヒーローへの願望や「特別な能力」といったものを、実際に持ってみると、実は社会生活がしにくくなって、自分の能力に葛藤してしまう。というプロットに、そうした内向的なプロットって日本人的で、アメリカのヒーローものなどではあまり描かれないだろうなぁと思っていたのですが、まさに、ヒーローズはそのあたりの葛藤がテーマだったりします。
ほしいと思ったものを手に入れても、満たされない思い。もしくはそれが逆に煩わしく思えてしまうこと。
例えば人の心を読む力がほしい。なんて誰もが思うことだけど、もってしまったら、それはそれでつらいはず。
ファンタジックな映画はいつもそのリアリティの手前で完結してくれるから、そこそこ納得感をもって見終えることができるのですが、そこに「いや、そうじゃないだろう。人間は常に葛藤して、自分の本当の目的を永遠に探し続ける終わりのないドラマなのではないか?」なんて哲学を求めてしまうと、映画にならない。
アメコミ的なおおざっぱな作風は好きになれないけれど、かといって人間の機微や情緒にふれすぎてもスピード感が出なくなる。そのあたりのわりきったバランス感やスピード感がハリウッドのドラマはいつもうまいなぁと思いながら、はまってしまうわけです。まさに。
(でも、あの尋常じゃない女々しいほどの葛藤ぶりを見せてくれた、NIGHT HEADでの武田真治がもう一度みたい・・。)
今注目されているヤッター!のヒロ役(マシ・オカ)がとても見所多くて、おもしろいのですが、彼が出てくるときのインチキな日本のセットがつっこみどころ満載で笑えます。映画ブラックレインから20年近く経っているのに、ハリウッド映画に出てくる日本リアリティはわざとか?と思うほど進化していない。