かもめ食堂

かもめ食堂
主人公の自然体で力強い凛とした生き様。
一冊の私小説を読み終えたときに、ふと空を見上げると、そこにぽっかりと気持ちいい雲が浮かんでいて得したようなそんな穏やかな気持ちにさせてくれる映画。
三者三様の登場人物の女性。誰もがこのままではいけないと思いつつ、飛び出す勇気を探して生きている。
そんな3人が思い切ってたどり着いた先が遠く異国の地。
飛び出したところで何がみつかるかわからない未来。でも一歩を踏み出すことでしか、きっと未来を変えることはできない。
それは探究心や開拓心とかそんな野望に満ちたものでもなく、ふと天気のいい日にカメラを肩にぶらさげて、あてもなく散歩にでるくらいのちょっとばかりの冒険でもいいのだと思う。
そこになにがあるかなんて、誰もわからないのが、自分の人生。
大きな出来事や出会いなんてなくても、凛とした気持ちで一歩踏み出す勇気を常に忘れないでいようと、胸に刻んでくれるそんな映画でした。
こういう日本の映画ってどうしてじわじわと気持ちに響くんだろう。

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