映画ハート・ロッカー。
第82回アカデミー賞最多6部門受賞。世界の主要映画賞104冠に輝いたとくれば観ずにいられない!
ざっくり戦争映画とだけ理解して借りた作品。
イラクに駐屯する米軍爆発物処理班。簡単に言えば、爆発物処理班という視点から眺めたサスペンスドラマ。
戦争映画だけは、肯定も否定もできず賛否分かれるところいたしかたないけど、到底アメリカンヒーローもののような、呑気な勧善懲悪な視点では見られない。観終えた感じはやはり、なんともいえない複雑な感情が芽生えてしまう。
人間が作った爆弾を人間が解体する。どうみても、正常ではない。アクセル全開で崖っぷちにつっこむようなチキンレースを見ている気すらしてくる。これがスパイ映画ならいざしらず、やはり題材がイラク戦争だけに、そうしたシーンひとつひとつがリアルであっても、フィクションであっても、なんとも捉えがたい。
難しいテーマだけに、娯楽映画としてもおすすめできないし、戦争のリアリティを見せるほどのドキュメンタリーとしても少ししっくりこない。
とはいえ、映画としては、やはり賞を総なめしただけあってよく出来ている。
でも、それくらいであまり期待しない程度に見ておいて損はないかもしれない。