「宣伝会議」新春号寄稿「信頼のデザイン」

宣伝会議の新年号(2012年1月1日発売)の特集「ソーシャルメディアと環境予測」で2012年のソーシャルメディア所感について寄稿させていただきました。(もう書店ではバックナンバーかもしれません。)

テーマは「信頼のデザイン」です。(記事に書ききれなかった部分含めて書いておきます。)

信頼の意味を学ぶ時代

これからの時代、苦難の時代をわたしたち個人が生き抜いていくために、短期的な経済活動のためでなく、長期的な「共感」と「信頼」のために何をすべきか? ソーシャルメディアは生きた教科書としてその意味やヒントを問いかけ続けていると思います。

自分の使える「時間」の幾ばくかを、ひとりでも多くの人との「共感」とそれに基づく「信頼」のために費やすこと。ソーシャルメディアでできる、これからの投資の姿です。

ソーシャルメディアにはコストはかかりません。誰もがすぐに始めることができる無料のプラットフォームです。そこでは、お金や利害ではなく、お互いが信頼を高め合う関係作りを志す事が大切で、そのためには、多くの人に知られる(フォローされる)ことや、認知されることが大切なことではなく、目の前の一人の人との信頼性を高める事がむしろ重要です。

安易に手に入れたものは、簡単に手から離れていきます。同じように、ソーシャルメディアも勢いに乗る事が大切な事ではなく、長期的にゆっくりと一人一人つながっていくこと。そうした、のんびりした視点で、よい「人」や「情報」との出逢いを得ていくために、自分のペースと自分の信念に基づいて、情報を発信したり交流を楽しむ事が大切です。

ソーシャルメディア上ではいくらお金を積んでも「信頼」は買えません。でも、誰もがもっている、「時間」や「心がけ」「思いやり」といったものを「信頼」に替えることができる素敵な場所です。

それが、これからの未来において「通貨」以上に大切なものになります。

その「信頼」を簡単に失わないようにコツコツ貯金して、必要な人に与えてお互いを高め合う時代。

その方法を実践しながら、自問し学んでいくのが、これからのソーシャルメディアを活用した実践教育のあり方です。

その未来に、今の学びが通じ、私たちが自分らしく表現しつながり、心穏やかに生活できる社会がある事を信じて今年も進んでいきたいと思います。

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