Public Service Design Workshop 市民活動推進センターにおける公共デザインワークショップ

「サービスデザイン」という考え方を(一部ではありますが)よく耳にするようになりました。
とはいえ、まだ日本で発刊されている関連書籍はごくわずかで、昨年に発売された翻訳THIS IS SERVICE DESIGN THINKING. Basics – Tools – Cases ー 領域横断的アプローチによるビジネスモデルの設計がその代表かと思います。わかりやすく書かれているはずですが、やはり、まだ万人向けになっていない気がして、若干アカデミックな気もします。これを読んで、難しそうと思わないでください。
ややトリッキーではありますが、本質はシンプルです。

サービスデザインとは?

[icon name=”icon-adjust”]プロダクトにデザインはわかりやすいですが、目に見えない「サービス」というプロセスをデザインすることって一体なにか? コミュニケーションデザインや、UX(ユーザー体験)デザインなど、類似の呼称がありますが、どれも「デザイン」というコトバの難しさを筆頭に横文字が多くなってしまい、その意味を難解にしてしまっているようです。

これは僕の解釈ですが、簡単に言えば、製品を買ってもらうためにパッケージをデザインするのがプロダクトデザインとすれば、その製品(サービス)をユーザーがどのように手に取り、それをどのように扱い、体験を誰と(に)共有するか? 等に様々な角度から着目して、その体験をより深めるために、パッケージも含めてサービスそのもののあり方全体を考えていく(デザインする)ことがサービスデザインです。

実は至極当たり前に思えることなのですが、日本のガラパゴス携帯電話に代表されたように、商品の差別化をその機能や形にこだわるあまり、ユーザーを置いてけぼりにしてしまっている事例などは、まだまだ、サービス(携帯電話を使って、どのような体験をしたいのか?何を提供できるのか?)を究極まで考え抜けてなかった事例かもしれません。

公共におけるサービスのデザイン

公共サービスの分野においても、同じく市民やユーザーが求めているものを考え抜いて提供できているか?を改めて検討する時期に来ていると思います。

国や自治体の都合ではなく、使う人の立場に寄り添ったあり方を、適正に考えて、そして説得できることができれば、最適なコストで必要な物を一緒に作り上げられるはずです。

しかし、こうしたことを考えるとき、声の大きさや政治的な駆け引きといった力学的な作用でデザインされてしまいがちですが、きちんとした観察や様々なメソッドを駆使した考察、そしてプロトタイピングといった、その仮説を形にして説得するための、表現手法などを身につけて、きちんと共感者を増やしながら合意形成していく手法を学んでいくことで、必要なサービスや環境を地域に作って行ける望みもあります。

身近な観察からサービスについて考えてみよう

そのために、こうした考え方を共に学んで、公共という大きなイメージだけでなく、身の回りの環境やサービスを自分ゴトとしてデザインしていく活動が必要だと考えました。

サービスデザインには、海外のデザインファームや大学などで考案された、様々なツールや考え方があります。

また、多様なメンバーによる対話や観察によって見いだすこの手法は、専門的でもありますが、一部の人たちしかできない、難しいものでもありません。

もちろん、ツールを使えばすばらしいサービスがデザインできる。といった単純なものでもありません。しかし、観察眼や多様な意見から合意形成する経験値が高まれば、普段見落としがちなサービスのあり方に気づけるようになると思います。

今回は埼玉県鶴ケ島市の市民活動推進センターで3回にわたって行われるクローズドのプレセミナーですが、来年度は継続的にオープンにワークショップを行う予定です。

また、継続的にこちらでも詳細をレポートしていきます。