熊本県内で3週に渡って開催されるNPO向けの情報メディアワークショップがはじまりました。第一週目は座学と実践で、これからソーシャルメディアを活用し情報発信力をつけていくための基本的な考え方とソーシャルメディアの理解を中心に行います。
今回は第一週の流れをまとめておきます。
まず、団体としての情報発信力を高めるのではなく、そこに属する、もしくは団体運営されている「個」としてのみなさんが、自らの言葉で楽しく情報発信していくことからはじめる必要があります。
「戦略」と名づいている講座ですが、理論よりは実践で、自らの日常的な情報発信から学ぶことを重視します。
そのためには、いきなり広報戦略を行うのではなく、自らのミッションややりたいことを整理していきます。広報が目的ではなく、「何を伝えたいのか?それは何故なのか?」を個として自問し軸を発見することがもっとも大切だからです。この5つのステップについて問い直しました。
「ジブンづくり」
「ジブンづくり」から始める理由は、多くの人がソーシャルメディアを通じて団体に共感するのではなく、そこに活動している「人」に共感するからです。形作る人たちが幸せであるためにどうあるべきか? 自分自身の原動力や原点はなにか? を問いかけることからはじめます。
「WHY(何故その活動を立ち上げたのか?その課題解決を何故したいのか?)」を問い直しましょう。
「コトづくり」
そのミッションを達成したり、多くの人に共感してもらうために、「具体的に」何をすべきか?を考えます。プロジェクトやイベントなどの企画です。
「WHAT(課題解決するための具体的なアイデアやアプローチ)」を具体的に考えてみましょう。
「バづくり」
そのアイデアやプロジェクトを多くの人に知らせる、共有するための「場づくり、メディアづくり」を行います。
「WHERE(情報共有する場をどこに生み出すか?」を考え、実践的に場づくりをします。
「ナカマづくり」
その場を共有した人たちと、持続的な関係を結ぶための仕組みや考え方を整理します。ソーシャルメディア時代のオープンでフラットな、緩やかでかつしなやかな「つながり」や関係性の在処について理解を深めます。
「WHO(無理せず、持続可能な仲間づくりを行うためには?」何が必要か考えましょう。
「シゴトづくり」
集まった人たちと持続可能な関係性になるために、そこに事業性を持たせること。対する社会課題へのアプローチについて実現性を問い直し、事業継続性を考えます。
「HOW(どのようにすれば、事業が継続できるか?)」事業プランを検討します。
座学と対話では、この5つのステップを一人一人が整理しなおし、メディアをどのように活用し自分のものとしていくか?一方的に情報発信していくだけでなく、メディアを通じた縁や関係性をどのように構築していくか?
そして、メディアでできることはなにか?を考えていきます。
ソーシャルメディアのスキルは自らの団体の表現や発信のためだけにあるのではなく、その人の周りにいる埋もれた才能や地域の資源を照らすことができる役割に大きな価値があります。そうした活動が結果、自らの「共感」や「信頼」につながり、発信力につながります。
具体的にどのようにすれば、メディアを通じて多くの人と「共感」「信頼」を得ていく「スキル(技術)」や「センス(考え方)」を学んでいけるのか?この講座の初日にもっとも対話を費やしたのこの問いになります。
次のステップは、デジタルメディアスキルの3つの要素についてです。