「私たちが生きるこの世界を、どのように形成し、現実化するか。それは、進化するプロセスとしての彫刻なのです。人間はみなこれをつくる芸術家なのです。」社会彫刻ーヨーゼフボイス
あなたの知らないアートの世界: 20世紀美術の革命家ヨーゼフ・ボイスと社会彫刻
子育て環境の脆弱さ
引越し作業で 3日間車中泊しながら1000km車走らせ、家に戻ると何の準備も予告もなく子供の入院宣言。そしてその日から病院での付き添い宿泊。今日で4日目。
自分のことが何もできない赤ちゃんや子供の入院には、24時間家族が病室で付き添わないといけないらしい。
うちの場合は地域に身寄りも友人もいないので、この宣告には正直驚いた。
幸い僕自身は時間に自由が多い生業なので子供とキャンプにきたつもりで、親子水入らずで添い寝するのも悪くない。
なんて呑気に構えようと思いながらも、現実は働いている人などタイミングによって、経済的にも人間関係的にも損失は大きいし、なによりも子供の病状を考えると精神的にもかなり辛い状況になると思います。
こうした子供の入院話は子育てあるある話なのかもしれないけど、子供が入院した瞬間に生活や仕事が滞ってしまう。そんな綱渡りな子育て社会で少子化なのは、当然かもなぁと思ったりします。
それに介護も加われば、結婚や子作りなんてしたくないと思ってしまう時代も理解できる。
自助・共助・公助
「保育園落ちた」も含めて、医療、介護の問題も含めて、当事者になってよくわかることですが、この社会課題は根深いと思います。
いますぐ、日本社会のこうした「公的」な課題を改善していくのは難しいとして、僕ら自身が常日頃から、これまで通用してきた考え方を一旦見直し、「自助」の力を高め、そして、「共助」のコミュニティや他人同士が助け合える、新しい仕組みや取り組みに挑戦することが必要なんでしょうね。
その上で、そうしたことをダイナミックに支える、地域や行政、政治的な「公助」のあり方を提言しみんなで関わりながら設計していく必要があると思います。
特に、これだけ災害や課題の多い日本。教材にはことかかないですね。
共助とシェアリングエコノミー
シェアリングエコノミーは、Airbnbや乗り合いタクシー的なサービスに代表される、個人の所有している家や車などの資源をインターネットを通じて他人に貸し出すような比較的新しいサービス。
こうした、いままで繋がらなかった個人間どうしが物や資源を共有しあう新しい取り組みも「共助」の一形態だと思います。
実際に僕自身、これまでシェアハウスに暮らしたり、共助の地域づくりやそのためのIT活用などを実践してきながら、現実には、知り合いや親戚など誰もいない地域で孤族な暮らしを送っています。
当然、地域に「助けて」と言える関係も信頼もなく、極めてアウェーな場所で、子供が難病になるという、社会問題の先端にいるような暮らしがはじまっているのですが、これも神様の意地悪なミッションなんでしょうか。
改めて、こんな場所から、一体何ができるのか?
シェアリングエコノミーという可能性をもっと福祉や子育て、介護の現場にも応用できたりしないのか?
そもそも、付き添い入院という子供の医療の問題や在宅や医療的ケアについても、考えていかなければいけないこと山積ですが、
なにもできない病室のベットの上でこれからの未来を色々と模索したいと思います。
恥ずかしながら、シェアハウスやシェアする暮らし方を実践してきたのにもかかわらず、4月よりこれまで熊本で実験的に住んでいた多世代型ファミリーシェアハウスを離れ、急遽突発的に知り合いも身寄りも全くいない、奈良に身を置いた瞬間にこういうことが起きて、改めてシェアコミュニティの必要を実感した次第。