現実

現実感のない場所に居ると現実のありかを探してしまう。

雑踏の中、人ごみにまみれているとき?
カメラの前に立っているとき?
布団に入って目を閉じているとき?
どこが現実だったんだろう。
苦しくて泣いたとき。
悔しい思いをしたとき。
思いっきり笑ったとき。
どれも現実だったんだろう。
どこにもないようで、どこにもある。
誰かを意識したり強く触れ合った瞬間に感じるなにか。
携帯のシャッターを押した数秒間。
これまで自分を存在させてくれた、家族、友達、恋人。
もしかするとこの文章を読んでくれているまだあったことのない人。
誰もいない建物を眺めながら、自分の現実が透明になってしまわないように
沢山の人の存在を忘れないように感じていたいと思った。