明朝で旧友が他界してちょうど一年。
僕もいろいろあったなぁ。でも。何もない一年ってないんだよね。
いいことも悪いことも、バランスよくあって、でも、こうやってなんとか生きていけている。それだけでもいいよね。
ヒトコマ
先週、鎌倉の知人の家に会社のスタッフや友達と車で遊びに行ったときの一枚。
走る車窓からiPhoneのビューワーも覗かずにパチリ。あとで見たら偶然天から海に突き刺すような、一直線の光が海を照らしていて、
世界が一瞬神がかり的に止まっている。
すべての音が消えて、ザブーンと打ち寄せる次の瞬間を待つように。
止まっている世界をみると不思議な気持ちになる。
この瞬間に閉じ込められて、そこから出られなくなるような、不安と不思議な安堵感。
でも、次はあるし、あったんだ。
この後、車窓から海を見ることのできない運転席の友人が、「あとで見たーい!」と悔しそうにハンドルを握っているシーンが続いていた。
そうやって何気ない日常のヒトコマがこの写真を挟むように連続している。
すべてが当たり前のように続くと思っている。
だけど、いつかどこかの瞬間に切り取られて僕もそこから抜け出せなくなる日がくるのかもしれない。
景色
景色はその瞬間に存在を残そうとカメラ越しに精一杯訴えている。
奇跡的な表情をみせて、あとで、写真を見る僕を驚かそう。楽しまそうとしているのかもしれない。
僕の旧友はまさにそんな人だった。
あれから一年。僕も、まわりのみんなも、普段会うこともないツイッターの人たちも、ちょっと好きになれない小憎らしい人たちも、みんな元気に生きている。
いいことも悪いこともいろいろあるけど、それでいいよね。
もう彼方でうまく壊れたかな。キラキラとしたその粒子がすべてを照らす光になっているといいな。