イン・ザ・プール

イン・ザ・プール

奥田 英朗 (著)小説「イン・ザ・プール
もう最高。★★★★★★6つ。
小説ジャンプを読んだ口直しにと、前から気になっていた本書を読む。
ジャンプを読んだときのブルーな気分(といっても、小説として悪い作品ではまったくなくて、できすぎていてブルーになってました)から一転して、なんだこの面白さは。
天然にとぼけた精神科医伊良部の絶妙な名医ぶりと、その患者の交流がコメディーを超えてほほえましいドラマに変わっていく。
こんな作品が大好きだ??。と叫びだしたくなるほど。
人の目をまるで気にしない、まるで子供のよう(実はマザコン)なふとっちょ精神科医。そんな医者を目の当たりにして、はじめは驚愕するものの、しだいに彼のもつ不思議な魅力に惹かれていく。
逆にこの無邪気さだからこそ、人の本質をずばりと見抜く力があるのかもしれない。
笑いながら、ちょっぴり泣ける。
底抜けに楽しいエンターテイメント小説。

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