世界を変えるデザイン展

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六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで開催されている「世界を変えるデザイン展」に行ってきました。

同名の書籍「世界を変えるデザイン」(原題:DESIGN FOR THE OTHER 90%)で紹介されていたプロダクツが展示されています。

この書籍原題の「DESIGN FOR THE OTHER 90%」タイトルだけ読むと、デザインしている側は、他の誰か「OTHER」のタメという視点が残っている気がしてしまい、少し違和感が残りますが(それがマイノリティであれば慈善的で、マーケットとしてマジョリティであれば、少し商業的に見えてしまうのは、深読みしすぎかな?)
書籍ではあまりつかめなかった感覚を手にとって体感できるので、機会があれば、ぜひ行ってみてください。

デザイン?

こういうタイトルがつく度に「デザイン」という定義そのものについて考えさせられるのですが、このあたりは先日のTEDxTOKYOでスピーチOwen Rogers(IDEOの共同経営者)の「Design?」にとても興味深い示唆があったので少し触れてみます。

デザインという定義がいま「form(形状)からaesthetics(美学)へ、function(機能)からpurpose(目的・意義)」にシフトし始めている。という話でしたが、この展示会に当てはめてみると、「ただ使えればよい」という機能優先のデザインから、purposeをより意識したデザイン。という点で、例えばこの「Q Drum」水を運ぶのに必要な「機能」だけでないデザインの「目的」を感じさせます。

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僕らは普段これだけの水を運ぶことなく、水道の蛇口から自由に水を取り出せてしまう国に住んでいるので、普段から水の重さや運ぶ必要性を意識しないのですが、仮に震災が起きたとき、「水を運ぶ」という行為や目的にデザインされたものの偉大さを感じるでしょう。

今回の展示会はそうしたコンセプトだけでなく、コストを最適化するとろころにも着目があり、それぞれの販売価格も表記されていました。

なかには、先進国で購入したときに、同じものが現地の起業家に無料で提供される。といったスキームや、調達が容易な資材をうまく再利用した商品など、製造プロセスのデザイン(工夫)といったヒントもあり、形状だけでなく、その目的に美しく到達しようとするアプローチや、デザインされたものを通じて共に分かち合う喜び、プロセスやコミュニケーションも含めての「デザイン力」の重要性を再認識させられました。

Owen Rogersが最後に、purposeやaestheticsといったデザインの考え方は日本人に備わっている。といったメッセージを残しましたが、こうした目に見えないデザイン力は、日本人の美意識や人の気を読む繊細さに確かに向いている気がします。

だからこそ、こうした展示物に対しても、深読みしすぎて違和感を感じてしまう感性もあるのかもしれませんね。

無料ですので、会期中にぜひ。

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はじめて触ったのですが、あまりにもインターフェイスが複雑でびっくり。iPad時代にあって、すでにこうした情報機器のほうが古さを感じてしまい、むしろ、こちらのほうが

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洗練されている気がしますね。