ビートルズから現代まで:60年代の夢と現代の文化戦争

先日放送された、NHKの番組「映像の世紀バタフライエフェクト:ビートルズとロックの革命」を観ながら、何か物足りなさを感じてました。

たしかに、ビートルズは1960年代に公民権運動やベトナム戦争への反戦運動など、時代の鬱屈した若者の心の代弁者となり、閉塞した社会の垣根を壊していきました。

この時代のリベラルな自由と民主主義を貫こうとするアメリカの姿は、私たちが思い描くアメリカのイメージとも言えます。しかし、現代は分断と孤立が進み、彼らが夢想していた未来に立っている気がしない違和感。

この時代の変革を担った、うねりやスチューデントパワーはどこに行ったのだろう?と。

そのヒントを見つけたのは、スペクテイターの「文化戦争」という特集でした。

スペクテイター〈52号〉文化戦争

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Culture war, Identity politics, WOKE, Cancel culture, affirmative action, Liberal / Conservativeなど現代を読み解くキーワードが散りばめられ、60年代の出来事がこうした現代の問題にどのように影響を与えているのか?

60年代以降の非差別的意識やPC、ポリティカルコレクトネス(政治的正しさ)の反動が、リベラルの衰退や宗教保守の台頭を招き、トランプの登場に至るまでの社会的背景が浮き彫りになります。

1930年の大恐慌以降、アメリカが保守とリベラルの間で歩んできた歴史を振り返り、分断の解消されない現代の社会を冷静に見つめ直すことができました。また、宗教的背景のない日本の視点から米国の「文化戦争」を解き明かし、日本の分断の構図も見直す必要があることを感じました。

ビートルズが音楽を通じて世界に希望を与えたように、テクノロジーを通じて分断のない社会を構築できるか?をテーマに考え続けた一年でしたが、まだまだ、紛争の絶えない現実を直視し、平和につながる小さな行動を今年も続けていきたいと思います。

「スペクテイター」は難しいテーマを見事に編集し、私たちに勇気と洞察を与えてくれる雑誌ですね。来年も引き続き楽しみにしています。

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