あなたになら言える秘密のこと

あなたになら言える秘密のこと
まず、とても切ない映画。過去の傷を背負いながら、立ち止まらないように単調な毎日を過ごす主人公。
そんな心を閉ざした主人公が様々な邂逅を通して、心を開いていくストーリーなんだけど、うん。なんというか、主人公の過去の傷が深すぎてちょっと辛い。

人の傷を作るのも、最後に癒すのも結局人でしかないとはわかっていても、だからこそどうしたらいいかわからない。
先日みたInto the wildにも通じる孤独との向き合い方。旅に出るのもその答えを探すためだったのかもしれない。

映画のオープニングから淡々とした展開に、普通なら飽き飽きしてしまうところ、この映画は何故か引き込まれて行く不思議な魅力を感じる。

きっとこの映画は、陰と陽でいえば、陰の部分を映している映画で、その足元の影を追い続けているような映像を見続けていると、顔をあげてその影を映している正体を見届けるまで、とめることができないのだろう。

誰もがもっている過去とのトラウマ。その影を色濃く写してしまうのも、現実という光。

光から目をそらすように単調な生活を繰り返した主人公がはじめて、邂逅したものは、人ではなくて、一口の料理との出会い。

心のこもったおいしい料理には、人を生き返らせる魔法がやどっているようにも思えた。

些細なシーンだけど、そのシーンだけでもなんだかじんーと感じるもののある映画。

いい映画でした。