Appleに生かされた一人として

米Apple前CEO スティーブ・ジョブズ氏逝去

今日は世界中で多くの人が彼のことについて書いているんじゃないかな。

「自分が近く死ぬだろうという意識が、人生における大きな選択を促す最も重要な要因となっている。外部のあらゆる見方、あらゆるプライド、あらゆる恐怖や困惑もしくは失敗など、ほとんどすべてのことが死の前では消え失せ、真に大切なものだけが残ることになる。やがて死ぬと考えることが、自分が何かを失うという考えにとらわれるのを避ける最善の方法だ。自分の心に従わない理由はない」

米アップルのジョブズ前CEO死去、類まれな才能で業界を革新 | Reuters

一人のコンピューターをつくった経営者としてこれほどまで多くの人に惜しみ悔やまれて見送られる人もいないんじゃないかなと思います。

僕も、彼の多くのことは知らないのですが、それでも、感情が揺さぶられて残念な気持ちでいます。それだけ、コンピューターを生業にしている一人として、彼らが生み出したAppleという製品や思想や設計に影響され、背中を押され、そのモチベーションにこれまで「生かされてきた」ということなんでしょうね。

Appple製品30年の歴史が二分でわかるビデオ。

はじめて自分のパソコンとなったMacintosh SEに触れたときは、それまでに体験したことのない、まるで人格すら感じてしまうほどその姿形やインターフェイスにワクワクしたことを覚えています。

まだ、日本ではNECや富士通のマイコンが全盛の時代、同じ中学の友達の家ではじめてみたApple II。舶来もののにおいがぷんぷんするその画面から、PitfallLittle Computer Peopleを観たときにギブミーチョコレートな気分になったの今でも覚えています。そのころは本当に遠い存在でした。

強い信念の力。紆余曲折はあったにせよ、ハードからOSに至まで迎合することなく貫いたその姿勢にユーザーは心を動かされ強い信頼関係を築いていったのだと思います。

ジョブズ一人の功績ではないにしても、ブレることなく貫かんとする企業の姿勢とそれを示し続けた歴史という時間の「つらなり」

そして、そこから生み出された商品が私たちの生活や仕事、創造性に与えた社会的影響という、「つながり」があって、多くの共感と信頼を得ることをあらためて教えてくれました。

その「信頼」が商品やサービスという形となって、ユーザーの心をふるわせているのだと思います。そして、それは企業だけでなく、一人の人としての生き方にも通じると思います。

同じ時代をこうして生きて、影響を与えてくれた氏に改めて敬意の気持ちを込めて合掌。

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